2016年9月8日
冬瓜には「冬」という漢字が使われているので、冬が旬だと思っている方も多いのではないでしょうか?
旬は7月から10月で、冬瓜の名前の由来は諸説ありますが、貯蔵性が高く完熟したものは「夏野菜でも丸ごと保存すれば冬まで保つ」という説が有名です。
90パーセント以上が水分で、体を冷やす作用もあります。
冬瓜はビタミンCが多く含まれており、生の場合、みかんやグレープフルーツを上回る含有量となる100gあたり39mgで、美白効果、抗酸化作用、消炎作用、コラーゲン生成の促進など、ビタミンCの恩恵をたっぷり受けることができます。
また、冬瓜には100gあたり200mgのカリウムが含まれています。
カリウムは人体には欠かせないミネラルのひとつで、ナトリウムの排出を促して血圧の上昇を抑え、むくみの改善に役立ちます。また、腎臓に溜まりやすい老廃物の排泄を促す働きもあると言われています。
冬瓜は野菜全体で言えば、カリウムの含有量が特別豊富というわけではないですが、100gあたり16kcalと低カロリーでクセがなく、水分を多く含む野菜として、夏場に多く摂取しやすい野菜の一つと言えます。
また、冬瓜の食物繊維含有量の内訳が、便秘解消の理想とされる「不溶性:水溶性=2:1」のバランスにぴったり当てはまる数少ない食材の一つともなっています。
古来中国の薬学書「食療本草」にも冬瓜について『痩せたい人は長期間続けて食べた方がよく、反対に太りたい人は食べてはいけない』と書いてあります。
冬瓜には利尿作用があり、便秘解消、低カロリーという特徴からも、現代医学の理論でも説明することができますね。
また、冬瓜に含まれている「サポニン」には糖や余分な脂肪の吸収・蓄積を抑えてくれる働きがあるとの研究も進められています。
さらに、冬瓜には実だけでなく、皮や種にも薬効があり、漢方として使われています。種は「冬瓜子」と呼ばれていて、煎じて飲むほか、痣や打ち身の外用薬としても利用されています。
皮は「冬瓜皮」と呼ばれ、高い利尿効果があるので、捨てずに食べたいですね。皮は硬いので、キンピラなどにすると良さそうです。
種を覆うワタに美容・美白・潤い効果があるそうで、ワタの絞り汁を化粧水のように使うこともできます。
捨てるところがなく、夏にぴったりの「冬瓜」今日から始めてみてはいかがでしょうか?